任意整理と車のローンの関係性まとめ|車は手放すの?!
任意整理は法律上認められている手続きであり、行ったからという理由で直接何かの不利益を被るというようなことはありません。
債権者と合意できたのであればそれはもう債権者と債務者が合意した条件なのですから、それがよほど法律を無視した内容でもない限り、処罰が下るなどのことは無いのです。
ただし任意整理を行うということは「最初に納得したはずの返済条件を一方的な都合で変更させた」という事実でもありますから、金融機関からすれば極めて悪い印象を持たれることになるということは、避けられないことです。
そしてこの悪い印象の影響が大きく出てくるのが、ローンの契約時です。
ではローンでも車のローンを組む場合、任意整理の情報はどのような影響を与えるのかと言うと、結論から言えば「ほぼ間違いなくローンを組ませてもらえない」ということになります。
まず最も基本的なこととして、個人信用情報と言う情報について確認しましょう。
これは日本国内の個人信用情報機関と呼ばれる会社が金融機関からの連絡を受けて作成・管理する情報であり、加盟する金融機関は必要に応じて個人の情報を引き出すことが出来るようになっています。
任意整理を含む債務整理の情報はこの個人信用情報に必ず記載されることになっており、金融機関であればどこであっても「この人は過去に債務整理をしている」として判断できるようになっているのです。
さて、ではこれが何を意味するのかと言うと、当然ローン会社がローン融資を申し込んできた人の情報をチェックできること、言いかえればローン会社は申込みをしてきた顧客が債務整理をしたことがあるかどうか判断できるということを意味しています。
債務整理をしたことがある人から融資を申し込まれたのであれば、どのようなローン会社でも「自社が融資をした後で再び債務整理をされたら」ということを考えざるを得ません。
そしてローンの返済中に万が一、個人再生や自己破産をされてしまえばローン会社は利息による利益を得ることが出来ない貸し倒れを余儀なくされてしまうということになります。
そうしたリスクがある以上、進んで融資をしたいと手を上げてくれるような会社はありません。
実際のところ車のローンともなると数十万円、場合によっては百万円以上の額を貸し付けることになりますから、リスクを避ける形でローン融資を断るという判断をする可能性が極めて高くなります。
既に借りている状態で貸金業者の債務を任意整理をしたというような場合であれば問題ありませんが、これから借りるつもりなのであれば債務整理を行うよりも先に借りてしまうか、いったん諦めるかのどちらかを選ぶしかないのです。